17才の時にアメリカに単身で飛びました。私立の女子校に通っていて、なんとなく自分の居場所とは違う気がして。英語も全く話せないし、英語の成績も悪かったけど、留学斡旋企業のテストを受けたらなぜか受かって、その勢いに任せてアメリカの高校に1年間留学しました。
割り当てられた州はミネソタ州。それも都市から車で北に3時間。驚くほどのど田舎で…隣の家は見えません。辺一面畑で、車がないと何もできない。とにかくカルチャーショックがすごかった!
え?私ここで1年間やっていけるのか?!
最初はそう思ったものの、住めば都。田舎の学校は生徒の数も多くなく小さな学校で、想像していたアメリカの派手な高校とは違ったけど、グイグイいける性格ではない私にはぴったりな場所でした。辺一面山もない、畑がただ地平線まで伸びているような場所にポツンとある学校は、まさにのんびりした時間が流れており、英語を習得するには程よい場所でした。
留学で一番大変だったこと
留学で一番大変だったのは、授業についていけないこと。留学当初は、全く何を話しているのかわかりませんでした。唯一世界共通の数学は難なく解くことができましたが、English、History、Scienceの授業はちんぷんかんぷん。また、アメリカの高校の宿題は、量がとんでもない。毎日、教科書20ページを読み、プリントを埋める宿題。テキストのどこに書いてあるかわからないから、ひたすた読むしかない。そしてこれを3教科分、気づくと朝4時まで宿題をこなす日々。
当時はiphoneもないし、ノートパソコンもまだ持っていませんでした。アナログで必死に毎日こなしていた記憶があります。
この宿題のおかげで今の私の英語力はあるんですけどね。そして、宿題も3ヶ月もすれば速読、要領がわかってきて効率的にできるようになりました。
また、初めのうちはリスニングが得意と自負していた私でも、早すぎて聞き取れない。そんなことがよく起きていました。
例えば、How have you been?と聞かれても、何を言っているのかわからないんです!ホストファミリーのお兄ちゃんがBenという名前だったので、How's Ben?と聞こえて、意思疎通に時間かかるなんてこともあり。逆もありで、言いたいことがなかなか言語化できないこともしょっちゅうありました。
それも3ヶ月もすれば、耳が慣れて聞き取れるようになるし、言いたいことの言語化の思考回路ができて伝えられるようになるんです!!
留学で一番嬉しかったこと
留学をしてよかったと思うことは、私は一生の友達に出逢ったことです。名前はCaity(ケイティー)。なぜ仲良くなったのかどうにも思い出せないのですが、17才で出逢い、何度もお互いの国を行き来して今でも関係は続いています。私は大学時代にベトナムの子どもたちへの教育支援を、彼女はアフリカの子どもたちへの教育支援を。年に一度は会えるようにアメリカか日本で会っていました。
私たちにはJournalのノートがあってその思い出を綴り続けていました。お互いの結婚式にも参加し、今ではCaityには4人の娘、私には1人の娘がいます。
ここまで長く続く関係でいられるとは思わず、人生の中で世界に自分の場所が日本以外にあること、この関係が世代を超えて娘たち同士に繋がっていることに幸せを感じ、留学しなければ出会えなかったと思うと英語習得以上の何かがあるように感じます。
私とLiliと英語の関係
私はLiliに世界には色々な人種がいて、どんな自分でもいいことを知ってほしい。肌の色や宗教、人種、社会の教科書に書いてありそうなことだけど、もっと色々な人種がいる世界の基準に触れてほしい。そして、世界には見たことのない美しいものや文化があることを知ってほしいと強く思っています。
もちろん、本人が留学したい!と思わないのであれば行く必要はない。ただ、英語ができると日本だけの世界でなくても生きていく最低限の力が身についていることになります。海外に一歩踏み出す勇気に繋がるので、なるべく小さいうちから英語環境は整えておきたい。そんな感じでした。
英語も日本語も同じように操れるように。そして、英語以外の言語にも挑戦していくつもりです!
日本では難しい?真の英語学習とは
娘が英検のスピーキングテストを受けた時のこと。
Womanってウぉマン?面接官がウーマンって言ってて何のことかわからなかったけど、絵みたらわかった。
こんなことがありました。日本の英語教育者で、実際に留学し現地の英語に触れたことある方って少ないと思います。
日本の英語学習は、文法を理解すること・リスニングができることなど技術的なことに重点を置かれいる。でも本質はそこではないんです。真の英語学習は、自分の意見を英語で伝えられることに意義があります。英語はツールでしかないということです。
LiliとCaityの子どもたちとZOOMでおしゃべりをした時のこと。Lili(8才)Caityの娘(6才)の世界は、ポケモンや持っているバービーの紹介、自分の好きなおもちゃを見せるなど。そして、2人の会話は成り立っています。これが真の英語かなって。自分たちの世界を紹介し合うことができる、自分の伝えたいことを言語化できる。これが英語のあるべき姿。
英語で考える思考回路作りも、小学生以降には効果的!
オンライン・インターナショナルスクールGlobal Step Academy
まとめ
留学へ行くことは、「可愛い子には旅をさせろ」かと。色々英語力でも生活面でも大変なこともありましたが、普通ではできない経験ができるし、自分でどうにかしなければいけないのでたくましくもなります。嬉しいも悔しいも感じ、最善を考えて動く力も身につきました。
アメリカの文化に触れ、家族の大切さや愛の表現の仕方、人への接し方なんかも学びました。英語力だけでなく感性も磨かれ、多感な時期を多様な環境におきくことができるのが留学の醍醐味です。(両親に感謝です。)
Liliが、留学へ行きたい!と思う日が来るかもしれないので、その時にはその選択肢を選ぶ勇気を持つことができるように日々、英語学習を継続していきたいです。